先祖歴
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家系図は、難しい決まりのあるものではありません。けれど、いくつかのことを守っておくと、あとで見返したとき、ほかの家族が見たときに、ぐっとわかりやすくなります。このページでは、書きはじめる前の準備から、線の引き方、書き添えること、人に見せるときの気づかいまでをお伝えします。
まずは、自分がすでに知っていることを書き出します。両親と祖父母の名前、生まれた年、亡くなった年、住んでいた土地。思い出せないところは空けたままでかまいません。
次に、家族や親せきに話を聞きます。仏壇の位牌や過去帳、お墓に刻まれた名前、古い写真の裏の書きこみ、年賀状の束なども、思わぬ手がかりになります。
さらに確かめたいときは、戸籍をさかのぼります。自分と、たての流れの家族(父母、祖父母、曾祖父母など)の戸籍は、自分で取ることができます。市役所での頼み方と手数料は「戸籍で家系図をつくる手順と費用」に、戸籍の先の調べ方は、姉妹サイトの読みもの「先祖のたどり方」にまとめています。
家系図には、大きく二つの形があります。
どちらがよいということはありません。まずは先祖へさかのぼる図で、わかる人を集め、いちばん古い先祖がわかったら、その人から子孫へ広がる図を書いてみると、同じ家族が違って見えてきます。「家系図をつくる」では、この二つの形を切りかえて見られます。
もう一つ、自分を下のまん中に置き、先祖を半円に広げていく「扇の形」の図もあります。父方を左、母方を右に、外へ行くほど古い代になるので、何代前まで、どれだけの先祖がわかったかが一目でわかります。空いている所が、次に調べる先祖です。
線の引き方にも、決まった一つの形があるわけではありません。広く使われている書き方は、次のとおりです。
養子や、婚姻をせずに生まれた子などを、どう書き分けるかは、家によってさまざまです。書き分けるときは、家系図のすみに「点線は養子」のように、書き方の決まりを添えておきましょう。
| 書くこと | 書き方のコツ |
|---|---|
| 名前 | 戸籍に書かれた字のまま書きます。昔の形の字(旧字体)も、そのまま残しておくと、あとで戸籍と照らし合わせやすくなります。よみがわかれば、ふりがなを添えます。 |
| 生まれた日 | 戸籍に書かれた和暦のまま書き、西暦を添えます。年だけしかわからないときは、年だけでかまいません。 |
| 亡くなった日 | 同じく、和暦と西暦で。お墓や位牌に刻まれた戒名(法名)があれば、覚え書きに残しておきます。 |
| ゆかりの土地 | 生まれた所、暮らした所、本籍など。昔の地名は、書かれたとおりに残し、今の地名がわかれば添えます。「越後国」のような国の名は「旧国名と今の県」で調べられます。 |
| 家紋 | 家ごとに一つ、題のそばに書き添えます。お墓や仏壇、紋付きの着物、古い道具に入っていることが多いです。「丸に三つ柏」のように、紋の名前で書いておくと、あとで調べやすくなります。調べ方は「家紋の調べ方と歴史」にあります。 |
| わかったもと | どの戸籍、どのお墓、だれの話でわかったのか。あとで確かめたいときの助けになります。 |
和暦と西暦の読みかえは、「和暦西暦早見表」で計算できます。何代前の人を何と呼ぶかは、「親族の呼び方と親等」にまとめています。
家系図でいちばん大切なのは、確かなことと、言い伝えをまぜないことです。「先祖は武士だった」「どこそこから移ってきた」といった家の言い伝えは、家の大切な物語です。けれど、戸籍や古い記録で確かめられたこととは、分けて書いておきます。
言い伝えの人や事がらは、点線で囲む、「言い伝え」と書き添えるなど、一目でわかるようにします。わからないところは、無理にうめずに「不明」と書きます。何十年もたってから、だれかがその家系図を手に取ったとき、どこまでが確かなのかがわかることが、何よりのおくりものになります。
兄弟姉妹は、生まれた順に並べます。横書きの家系図なら左から、縦書きの家系図なら右から並べるのが、読む人にとって自然です。生まれた年がわからない人は、わかっている人のあとに置き、そのことを覚え書きに残しておきます。「家系図をつくる」の縦書きの図でも、右から年長の順に並べます。
「家系図をつくる」では、生まれた日の欄に「明治32年」「1899年」のように年を書くと、兄弟姉妹を生まれた順に並べます。
家系図は、一度で仕上げるものではありません。新しい戸籍が届いたとき、法事で親せきの話を聞いたとき、そのたびに少しずつ書き足していきます。書いた日を残しておくと、どこまで調べたかがわかります。
聞ける人がいるうちに話を聞くことは、何より急いでください。戸籍には残らない、その人の人柄や暮らしの話は、覚えている人がいなくなると、もうたどれません。
話を聞くのは、孫やひ孫にまかせるのもよい方法です。子どもに聞かれると、祖父母は思いのほか多くを話してくれます。子どもが書きこめる用紙と聞き取りシートを、「子どもと作る家系図」に用意しています。
家系図には、自分だけでなく、親せきの名前や生まれた日、亡くなった日が書かれています。印刷して配ったり、インターネットにのせたりするときは、その家族とよく相談してください。特に今生きている人のことは、外に出す前に、本人にたずねるのが礼儀です。
また、先祖をたどるのは、自分の家の物語を知るためのものです。ほかの人の家柄や出身を調べることは、深く人を傷つけ、差別につながってきました。人の値うちは、生まれた家や土地で決まるものではありません。
家系図がある程度まとまったら、仏間や床の間に飾れる一枚にするのもよいものです。昔ながらの系図は、縦書きで、右に題を書き、名前を墨の線でつなぎます。和紙に刷ると、ぐっと趣が出ます。
「家系図をつくる」では、印刷のときに「清書の型」を選ぶと、和紙の色の紙に、縦書きの題と家紋の名、作った日の入った一枚に仕上がります。和紙の印刷用紙に刷ると、いっそう本物らしくなります。